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いつもなら20分は胸焼けしそうな甘いセリフを耳元で囁き続けているハズの彼に少しだけ違和感を覚える
兄さん、ついに頭おかしくなっちゃったのかな
私の能力は決して身体にいいものじゃない、それぐらいは承知してる
「兄さん」
「なあにシシー」
恐る恐る声をかけてみたのだけれど、
やっぱり彼はあっさりといつもの腑抜た声を発して見せて
あぁやっぱり想い違いだったかな、自分の体にしがみついた兄さんの腕に私はそっと手を重ねる
「私のことそんなに好き?」
「好き」
即答とともに右のほっぺに落とされたキス、
兄さんは私のことが大好き、それは私に魅力があるからじゃないけれど
私は兄さんにこうやって抱っこされるのが好き、あなたに魅力があるわけじゃないけれど
「シシーも好き」
嘘はついてない
私、この手が好きだもの
兄さんはただ黙りこんだまま、私の身体を抱いたまま
振り向いたら微笑んでるんだってことは判っているけど、そうじゃ無かったらイヤだから振り向かない
彼は私が好き 私は彼が好き
本によればこれが、相思相愛のハズだから