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どさりと崩れ落ちた先のソファーは冷えた室内の空気の所為か少し冷たくて
うーんなんだかなぁ、
寝転がったソファでため息をつきながら、彼はそっと思う
クリスマスの独り身って言うのは、こんな寂しいもんだったか。
げほげほとせき込んで、ぼんやりした視界に
窓ガラスの向こう、華やかな大通りに光るイルミネーションはただぼんやりと映って
それを綺麗だと微笑む余裕さえもう彼には無くて、ただそのまますうっと瞼を落とした
「弥太郎」
途端に飛び込んできた聞き覚えのある声
うっすらと瞼を開ければ、あぁやっぱり、いつものように怒り気味のはすみの顔
「はすみ」
朦朧とする意識でゆるりと微笑んで口を開けば、はすみは逆に、むすりと口をつきだした
怒ってる、と弥太郎は思った
でも、大抵の場合その原因は自分だということも、
彼女の怒りはだいたい優しさで来ているということも
全て今年一年、彼女が現れたあの日からたったの一年で学習したこと
「…酷ェツラしてんぞ」
うん、死んじゃうかも、ぽつりと彼がつぶやいた言葉は思いがけずはすみを硬直させた
その場にどさりと乱暴にバッグを落としてずかずかと近寄ってきたはすみは
ソファの上の弥太郎にずいっと顔を近づける
その真剣な表情に弥太郎はいつも思うのだ、
この人いつもこうやって素直だったらもっとかわいいのに、
はすみは眉をしかめてそっと弥太郎の額に手を添える
そのきれいな腕と、肌の白さと、彼女らしくないほどの優しい感触が
弥太郎の熱をまた少し上げたことは彼女が知る筈もなく
はすみの声が音の無い室内に静かに響く、
「死ぬのか」
「…冗談だよ」
バカだなァはすみ、そうつぶやこうとして弥太郎は咳き込んだ
彼の額に乗せられた彼女の冷たい手は、その熱ですぐ温まってしまって意味をなさないのに
弥太郎は、いつまでもはすみの手を掴んで離そうとはしなかった