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( 擬リヴ絡み小説10 / 鯉壱とギャグコメディー / 春日井のあ様宅アリーシュちゃん )
※春日井のあさまのみお持ち帰り可能です
『びびっと来た』
その表現が最も簡潔で、分かりやすいのだと思う。
実際のところ彼女、アリーシュ=リリアールには、そうまさしく、『びびっと来た』のだから。
「!!」
アリーシュの目に留まったのは青年。
自分より背が小さく、何ともへんてこな服装をしていた彼は突然アリーシュの前に現れた。
ネッグウォーマーで口元まで覆っている癖に、色の白い素足は裸足のまま。
すこしおどおどしていて不安そうに泳ぐ眼はオッドアイだ。
アリーシュはてくてく、というよりはペタペタ歩くその青年をしばらく見つめ、
思い切ったように突然声をはりあげた。
「そこのお兄さん、!」
びくり、と青年の肩が震える。
そろそろとあたりを見回している青年に大きく手を振り、つかつかとそのそばに寄っていくと、
片手にまだ一升瓶を持ったまま、酔いが抜けない赤ら顔でアリーシュは青年の肩に手をかけた。
「吾輩の仕事の、モデルさんになってほしいんだな!」
この至近距離で微笑みかけたアリーシュに、青年はそろ~っと後ろを振り返り、
目の前の彼女が話しかけているのは自分なのだと判るやいなや、ゆっくり、え、と呟いた。
***
鯉壱と名乗ったその青年は、突然連れ込まれたアリーシュの部屋の中央でちゃぶ台に向かって座っていた。
なんでぼくこんなとこにいるんだろう…?
ぼそっと彼が呟いたと同時に、アリーシュがドアを開けて部屋に入ってくる。
もちろんその手には新しくあけたての一升瓶を握って。
「くつろいじゃっていいんだな!」
アリーシュはかちこちに固まった鯉壱を見て笑った。
「リラックスが大事なんだな。そんなに緊張しなくても、少し質問するだけなんだな♪」
「あ、そっか…知らない場所だと、ついさ…」
鯉壱は小さくつぶやいて、アリーシュに向かってゆるゆると微笑んだ。
鯉壱は可愛い系天然キャラなのかも知れないんだな。
その様子を見てアリーシュはそう思いながら、コップを二つ、テーブルに置いた。
一升瓶を抱えて一つに注ぎ、もう一つ目にかかろうとすると鯉壱はあわててそれを制止する。
「僕お酒飲めないから、注がなくても平気だよ」
「おや、そうなのか?……もしや、鯉壱、年齢的にダメなのか?」
「ううん、僕、お酒は苦くて飲めないんだ」
申し訳なさそうに微笑む鯉壱に、アリーシュはにっこり微笑む。
「ならよかったんだな♪18歳以下ならいろいろマズイことになるとこだったんだなw」
「まずい?」
「いや、こっちの話なんだな!そ、それより今のうちに吾輩に聞きたいことは聞いておいた方がいいんだな。そのうちこっちから質問攻めにするんだな♪」
慌てて取り繕うアリーシュを見ながら、鯉壱はじゃあ、と微笑んだ。
「紅茶ある?」
***
ミルクティーが出来上がってから、鯉壱はそれを一口飲んでまたしてもゆるーい微笑みを浮かべた。
僕、ミルクティー飲むのが一番幸せかも、
そう呟く鯉壱にアリーシュは一人腕を組んで、吾輩は酒の方が好きなんだな、頭によぎった言葉は心の中で口にした。
「で、僕何をすればいいの?」
マグカップから口を離した鯉壱がにこりとほほ笑む。
「そうだなぁ、まずは鯉壱の私生活について話すんだな♪」
「しせいかつ?」
「そうなんだな、鯉壱が普段していることを正直に話すんだな。可愛い系少年が普段何をしているのかものすごく気になるんだな♪」
かわいいけいしょうねん…。
鯉壱はぽつりとその言葉を繰り返したが、首をかしげて考え始めた。
「普段してること…うーん、ごはんたべたり、ミルクティー飲んだりしてるよ」
「…そ、それは普通すぎなんだな!」
「…っていっても僕の事はほとんど緑露ちゃんが構ってくれるからなァ」
頭を掻きながら困ったように笑う鯉壱の一言に、
アリーシュはぐわっという効果音がつきそうな勢いで喰いついた。
「緑露ちゃん?誰なんだなそれは?」
「僕の島にすんでる女の子だよ。何でも出来てとっても強くて優しい女性なの」
「なんと!メイドさんなんだな!それは萌えの王道なんだな!」
羨ましいんだな!リアルメイドさん!
すごい勢いでがりがりと何か紙に書き出したアリーシュに、鯉壱は慌てて制止する。
「アリーシュちゃん落ち着いて…!…緑露ちゃんはメイドさんじゃないよ、僕緑露ちゃんをそんな風に思ったことなんて一回もないんだから」
「ち、違うんだな…?……ふむ、少し残念なんだな…『可愛い系少年に使える美人メイドさん』を想像してたのに」
アイデアの神が下りてきたと思ったんだがな…ふぅ、とため息をつくアリーシュ、
鯉壱は申し訳なさそうに先を続けた。
「美人なのはそうだけど、頼りがいがあるんだ。一緒に居て安心できるよ、身長高いからかなぁ?」
「それは鯉壱が小さすぎなのだw鯉壱は吾輩より小さいではないかww」
「僕は確かに比較的小さい方だけど…でも緑露ちゃんはアリーシュちゃんよりも大きいんだよ」
「ふむ…とにかく、鯉壱は身長の高いメイドさんと毎日ミルクティーを飲み交わしているのだな?」
「うん、あとハチコね」
まるでどっかの王族貴族のような生活をしているのだな、鯉壱は!
まさに理想なんだな、嬉しそうに笑うアリーシュに鯉壱は首をかしげながらも微笑み、
一緒に暮らしているもう一人の人物を上げた。
「ハチコ?!また女か?!鯉壱可愛い顔して島はハーレムなんだな!?」
「違うよ、ハチコは男だよ。スズメバチのハチコ。本名は蜂散っていうんだ」
「は…モンスターなんだな!?」
「うん。はじめは僕を食べようとして島に来たんだ」
たべ…!?
ぎょっとした表情を浮かべたアリーシュだったが、
でもヘタレなんだよ、という鯉壱の言葉を聞くや否やすぐさまがりがりとペンを動かし始めた。
不思議そうに奇行を見守る鯉壱は、どうしたの?とアリーシュに尋ねる。
「そのハチコ、とやら、ものすごく美味しいキャラなんだな!!!」
「えー…アリーシュちゃんハチ食べられるの…?」
「そうじゃないんだな!食べられるのは鯉壱なんだな♪」
「僕ハチなんか食べないよ!」
ぎょっとして叫ぶ鯉壱にアリーシュは嬉しそうにがりがりとペンを動かし続ける。
そして突然その手を止めたかと思うとびしりと鯉壱にその切っ先を突き付けた。
「!」
「いいか鯉壱よく聞くんだな…鯉壱の答え次第で、次の吾輩の作品の未来が大きく変わるんだな!!」
「えっ…あ、うん…がんばる…」
しどろもどろの鯉壱に、アリーシュはにやにやと笑うと、テンションが上がったのか一升瓶から直接酒を一口飲む。
やっぱり鯉壱に声かけたのは当たりだったんだな!
嬉々として言うアリーシュに、鯉壱は困惑した表情のまま首をかしげた。
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( 身長が低いと攻めるの大変なんだな!もっと大きくなるんだな鯉壱!)( えー…?)
のあ様宅アリーシュちゃんをお借りしました!